PDFの活用で業務効率化を図る!

仕事を進める上で顧客とは様々なファイルをやり取りします。電子媒体でファイルをやり取りすることもあれば、FAXや郵送など紙媒体でやり取りすることもあるはずです。

ここで意識したいのは、顧客は様々な形式でファイルを送ってくるということです。それぞれのお客様が独自のフォーマットを利用していることで、受け取る側はそれに左右されてしまう部分があります。

この状態が当たり前になってしまうと、特に不都合は感じないかもしれませんが、ファイル形式が様々なために効率が落ちている可能性があるのです。そこで今回はPDFを活用することで業務効率化を図る手法をご紹介します。

顧客からの送信ファイルはPDFへの集約で利便性アップ

顧客から送られてくるファイルの形式で一般的によく使われているのが「Excel/Word/PowerPoint」などのOffice形式。あとは業界によって慣例的に利用しているファイル形式があるかもしれません。

世の中には様々なファイル形式が存在していますので、これが自然に統一化されることはないでしょう。また、各社毎に何かしらの意図を持ってそのファイル形式を採用しています。それをそのまま送付してきますので、受け取るファイルの形式は様々であるのが当たり前なのです。

これを統一して利便性を上げようと思ったら、とれる対策は2つ。顧客に所定のファイル形式で送付してもらうように交渉するするか、PDFファイルに集約するかです。交渉する場合、顧客の都合もあるので、全ての取引先に理解してもらうのはそれなりの労力と時間がかかるでしょう。そこでおすすめしたいのがPDFファイルに集約する方法です。

PDFファイルに集約することで次の5つのメリットが得られます。

PDFであればOffice不要で閲覧可能

PDF形式のファイルはAcrobat Readerをはじめとした無料のソフトで閲覧可能です。FirefoxやGoogle ChromeといったWebブラウザでも表示させることができます。

一方で、例えばOfficeで作成したファイルであれば、Officeもしくはそれと互換性をもつアプリケーションが必要です。つまりファイルの形式の数だけソフトが必要になります。

事務用にパソコンを利用している場合にはOfficeが入っていることが多いと思われますが、場合によってはモバイルPCにはOfficeが入っていないこともあるでしょう。また、タブレットなどを利用している場合でも、Officeが入っていないことが考えられます。

まとめると、ファイルをPDFに集約することで閲覧可能な環境の選択肢が増え、利便性がアップします。パソコンだけではなくタブレットやスマートフォンなどでも閲覧できることはメリットです。

記載内容の改ざんが発生しにくい

紙の文書は改ざんすれば、跡が残りますので、すぐに分かります。一方でWordやExcelなどのデジタルファイルは、簡単に編集ができる分、改ざんされたことが分かりにくいのがデメリット。

PDFファイルの場合は、電子署名を付けると、改ざんされればすぐに分かります。つまりPDFファイルに集約することで、改ざんや意図しない変更を予防できるのです。

レイアウトが崩れにくい

PDFは性質上、レイアウトが崩れにくいことがメリットです。設定による部分もあるので、絶対に崩れないわけではありませんが、どのような端末で閲覧してもレイアウトが保たれやすいように作られています。

そのため、レイアウトが重要な文書の場合でも、PDFであれば伝えたい内容が伝わりやすくなっています。例えば図面などレイアウトが重要な文書の場合、PDFにしておくとパソコンで閲覧してもタブレットで閲覧しても他の端末で閲覧してもレイアウトが崩れにくいのです。

またPDFファイルを作成する際に、フォント情報をPDFに埋め込んでおけば、閲覧する環境によらず同じフォントで閲覧可能。文字化けも起こしません。

レイアウトは意外と見落とされている部分ですが、レイアウトが崩れてしまうことで文書の利便性が損なわれてしまうこともありえます。PDFにしてレイアウト崩れを防ぐことで利便性の低下を防げます。

電子署名機能などセキュリティも充実

改ざんのところでも少し触れましたが、PDFには電子署名機能などセキュリティに関連する機能も用意されています。これらを利用することでPDFファイルのセキュリティを高め重要書類の管理などにも利用できます。

例えば今までは承認作業を紙に押印するフローで対応していたとしましょう。日本ではハンコが幅広く利用されていますので思い浮かべやすいはずです。これを紙に印刷するのではなくPDF化します。そして、電子署名と呼ばれる機能を利用すると、押印する代わりに電子で承認などの証拠を残せるようになります。紙で進めていたワークフローを全て電子化できますので、ペーパーレス化につながるメリットがあります。

また、電子署名などを利用することで誰が作成したファイルであるのかを明確にすることも可能です。ファイルの信頼性を高められることもPDFを利用するメリットに含まれています。

ドキュメントの信頼性やセキュリティを高めることも今の時代求められることです。これらを高めることで業務がスムーズに進む可能性もあります。軽視されていることもありますが、PDFを利用してセキュリティを高めることも業務の効率化へと繋がります。

書類についてのメモは注釈機能を使えばOK

紙の書類に付箋でメモを付けておくことがあると思います。PDFファイルの場合、これと似たような感じでファイルにメモを残すことが可能です。

「注釈」機能を使いましょう。メモを入力するだけでなく、蛍光ペンで文字に線を引いたり、枠で囲んだり、「承認済」などのスタンプを押したりできます。

(参考)
[無料]PDFへコメントを書き込みたい!記入方法から印刷まで注釈機能を解説

PDFファイルに変換する方法

送られてきたファイルはツールを利用してPDFにしなければなりません。方法としては、いくつかあります。以下では多くの企業で採用されているものを手法例としてご紹介します。

VBScriptでファイルをPDFに変換

小規模な会社などで簡単にPDF化するのであれば、VBScriptを利用したものが採用されています。Windows環境であれば簡単に導入できて、専用のソフトも必要がないものです。

VBScriptは簡単に動作させられるプログラミング言語です。ITコンサルタントであれば完成したプログラムを持っていることがありますし、エンジニアがインターネット上で公開していることもあります。

PDF化するためには、自分でファイルをVBScriptに読み込ませるなど手動作業が必要となることがあります。ただ、数が少ない場合にはそこまで負担のかかる作業では無いはずです。異なったフォーマットでファイルの管理を続けることを思えば、十分に価値を感じられる作業のはずです。

PDF変換用アプリをサーバーへ導入

PDF変換アプリをサーバーへ導入し、それを利用してPDF化する方法もあります。PDF変換アプリと言われてもイメージできないかもしれませんが、様々な製品が販売されています。

このアプリを利用すると、VBScriptを利用してPDF化する場合よりもスムーズにファイルを変換できます。場合によっては受け取ったファイルを自動的にPDF化することも可能です。導入の手間やコストは大きなものですが、サーバーにアプリを導入すると会社全体で利用できるようになります。

サーバーと聞くと大げさに聞こえてしまうかもしれません。小規模な企業で導入するのであれば、少しスペックの高いパソコンをサーバーの代わりに導入しても良いでしょう。その程度の設備投資からPDF化をスムーズにするためのアプリを導入できます。

このようなサーバーがあればメールで受信したファイルを自動的にPDF化することが可能です。また、半自動で効率よくPDFで集約することも可能です。加えてタイムスタンプの付与ができたりもしますので、総合的に業務の効率化に大きな効果を発揮してくれます。

それぞれのファイルを開いてPDFで保存

Office形式のファイルなどであれば、一旦そのファイルを開いてPDF形式で保存し直すことも可能です。これによりPDFへ集約することができます。

ただ一旦ファイルを開く必要がありますので、言うまでもなく手間のかかる作業です。PDF化するために都度ファイルを開くことから始めなければなりません。PDF化するかどうかに関わらずファイルは開く必要があると考えられますが、PDF化するためにファイルを開くことは手間に違いありません。

また、PDF形式で保存する以外にもPDFプリンターと呼ばれるアプリを入れる方法もあります。これはプリンターで印刷するような感覚でPDFファイルを出力できるものです。PDF形式で保存し直すことが難しい動作であれば、PDFプリンターを利用してみることもおすすめです。

FAXなど紙で入手したものもPDFに変換が可能

FAXや郵送など紙の書類もPDFに変換が可能です。スキャナなどの設備が必要とはなりますが、こちらもPDFに集約できます。最近だとコンビニのプリンターでもPDF化できます。

紙をPDF化しておくと、劣化を防げますし、いつでも閲覧できるようになり利便性が向上します。

PDFへの集約では注意点も必要

PDFへの集約はメリットが多いものです。ただ、集約にあたり注意しておきたいこともあります。それらについてもご説明をします。

PDFにしても誤送信などで情報漏えいのリスクもある

紙の書類は紛失のリスクがありますが、PDFの場合はしっかりとバックアップをとっておけばそうしたリスクは下げることができます。

一方で、ファイルの誤送信などヒューマンエラーが起きる可能性はあるでしょう。もちろんPDFファイルに限った話ではなく、電子媒体を扱う場合は同様ですが、注意が必要です。ヒューマンエラーによりセキュリティが下がる可能性があると認識して、情報の取り扱いルールをしっかりと決めておきましょう。

データを削除することが無いようにバックアップを取得する必要があり

PDFファイルはなにかの拍子に誤って消してしまうことがあります。そのため、重要な情報はバックアップを取得するなどの対策が必要です。消してしまっては取り返しがつかない情報もあるはずだからです。電子化されたものは完璧ではなく、電子化されていても消失には備えなければなりません。

自動的にPDFへ変換することで情報管理や共有が簡単に

顧客から送られてくる情報はPDFに集約することがおすすめです。また、社内の資料などもPDFに集約した方が利便性は高いこともあります。

ファイルをPDFで保存する方法はいくつもありますが、その中でもおすすめは自動的にPDF化してくれるものです。自動的にPDF化してくれるものであれば、PDFに集約されたファイルだけを閲覧したり管理することになります。

もちろん編集が必要な場合などPDFが適さないこともあります。そのような場合もありますが、最終版はPDFにするなどルールを決めて、社内全体で情報管理や共有がしやすい環境作りを考えていきましょう。